2019-10-28

もうひとつの金木犀の木のそばで

もうひとつ、金木犀にまつわるお話。

つい先日のこと。

近所のスーパーへ買い物に行く際、ちょっと遠回りをして、

金木犀が並んで植えられている場所を通ることにした。

自転車で向かうと、中学生くらいの女の子二人組の先客がいた。

マスクをして、髪を後ろでひとつに結わいた女の子は、

もう一人の女の子とおしゃべりをしながら、

手は金木犀の花をせっせと摘み、ジップロックに溜めていっている。

Mサイズの半分くらいの量にはなっていたか。

なんだ、この女の子は。何のために花を摘んでいるのだ。気になる…。

彼女を横目で見つつ、香りを堪能したのち、

私は思い切って声をかけてみた。

 

私:すごいたくさん摘んだねー。それ、どうするの?

 

女の子:香水作るんです!(目がキラキラ☆)

 

私:え!香水?どうやって作るの?

 

女の子:えっと、無水エタノールに漬け込んで2か月くらいでできるみたいです。

ネットで検索しました!(ニコ!)

 

私:そうなんや~。いい香りだもんねえ。

 

女の子:香水って苦手なんですけど、金木犀ならいいかなと思って。

 

私:そのくらいの量で足りるの?

 

女の子:あ、これもう3袋目なんです!(テヘ!)

 

私:3袋!じゃ、十分やね。いいのが出来るといいね。

 

女の子:はい!

 

なんなんだこの子は。

香水を作りたくてお花を摘み、

そしてちゃんとハキハキと受け答えも出来て……

 

めちゃめちゃ可愛いやないかぁぁぁー!

 

私が男の子だったらこう叫んでいたに違いない↓

 

来年、また金木犀の香りに触れたとき、

まみちゃんのことと一緒に、この彼女のことを私はきっと思い出すだろう。

可愛い女の子たちの可愛い思い出。

遠回りしてよかったな。

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